カフェの仕事は、コーヒーを淹れることじゃない。
少なくとも、経営側に近い立場になってわかったのはそういうことだった。コーヒーを淹れたり料理を作っている時間より、仕入れの段取りや発注の確認、在庫の管理に使う時間の方が、気づけば多くなっていた。
仕入れは「作業」じゃなくて「判断」の連続だ
来客数が増えないのは、食べるものが少ないからだ、ということでメニューを増やすにつれ、仕入れが大変になっていった。たぶん、メニューの数は100を超えていたのではないかと思う。
肉、魚、野菜、果物、コーヒー、紅茶、ジュース類、お酒類、ミルク、シロップ、調味料類など。また、テイクアウトもできるようにしたいということで、フードパック、手提げ袋など。
買い物も、少し時間のかかるところまで行かないといけなかったり、ネットショップでないと注文できなかったりして、手配に時間がかかったり、数日かかったりするとこもある。
全部に「切らしたら困る」というプレッシャーがある。それら一切を引き受けていたので、辛かった。
ロスが一番きつかった
仕入れで一番難しいのは、ロスの管理だ。
多く仕入れれば安心だが、使い切れなければ捨てることになる。捨てたものは、そのままコストになる。少なく仕入れれば節約できるが、品切れになれば機会損失になる。
どちらに転んでも損をする感覚が、ずっとあった。
結局、ロスを減らすには来客数の予測精度を上げるしかない。でも来客数の予測が甘かったのは、最初の記事に書いた通りだ。仕入れの問題は、予測の問題と繋がっていた。
メニュー開発との両立が現実的じゃなかった
季節ごとにメニューを変えたかった。それ自体は正しい方向だと思う。しかし、思いついたら作ってみて、メニューに反映といった感じでなかなか定着しなかった。現実には、新メニューを思いつく度に、新たな仕入れをする必要があった。
また、メニュー表にも反映する必要があった。ここにも時間がかかった。
結果として、メニューは増えたが、手間も増えた、という感じだった。
事前に一度試してみるべきだった
今思えば、仕入れの段取りや在庫管理にかかる時間を、事前に一度試してみるべきだったと思う。メニューを増やす前に、仕入れの段取りを一度経験してみて、どのくらい時間がかかるのかを把握しておくべきだった。
これを、他人に頼むと費用が発生するのだから、こういった時間のコストを、お金のコストと同じように計算できていなかった。そもそも、それら自分達が取る分も含めた上で、料金を決めるべきだった。それが一つの失敗だったと思う。
仕入れの効率化や在庫管理に使えるツールは、今はいくつかある。当時あったら使っていたと思うものを、別の記事でまとめる予定だ。