カフェが閉まる理由は、だいたい同じだ。

売上が足りない。それだけだ。でもその「売上が足りない」に至るまでには、最初の計画の甘さがある。うちの場合、それは来客数の読み方だった。

「賑わっているエリア」の罠

オープン前、立地の調査はした。人通りを数えた。近くのカフェが混んでいるのを見た。「このエリアなら大丈夫だろう」と思った。

でもそれは全部、隣の店のお客さんを見ていただけだった。

自分の店に来るかどうかは、別の話だ。知名度ゼロ、SNSもない、口コミもない状態で、通行人の何パーセントが初めての店に入るか。その計算を、していなかった。

実際の数字

オープン初月の来客数は、想定の3割だった。

想定がどれだけ楽観的だったかというと、「このエリアの通行人の5%が入ってくれたら」という計算だった。実際は0.3%くらいだったと思う。

3割というのは、まだマシな数字かもしれない。ゼロではなかったから。でも固定費は100%かかる。家賃、光熱費、仕入れ、人件費。売上が3割でも、コストは1円も減らない。

単価の決め方もいい加減だった

来客数だけじゃない。単価の設定も感覚でやっていた。

「このエリアの相場」を見て、少し安く設定した。集客のためだ。でも考えてみれば、安くしたところで、来客数が3割しかなければ意味がない。

むしろ、来ない客のために単価を下げていた。来た客からもらえる金額を、自分で削っていた。

正しい順番は逆で、まず来客数の現実的な予測を立てて、そこから必要な単価を逆算するべきだった。

何ヶ月目でヤバいと気づいたか

3ヶ月目だ。

最初の1ヶ月は「まだオープンしたばかりだから」と思えた。2ヶ月目は「認知が広がってくれば」と思えた。3ヶ月目に、「これは構造的な問題だ」とわかった。

来客数が増えていないのではなく、増える理由がなかった。新しい人が来るための仕掛けを、何も作っていなかった。


カフェを開きたいと思っている人に、一つだけ聞いてほしい。

「1日何人来ると思っていますか?その根拠は何ですか?」

感覚や希望ではなく、数字で答えられるかどうか。それが最初の分かれ道だと思う。

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